« 蝶ネクタイ(4) Butterfly tie(4) | トップページ | 青い海 Blue sea »

2012年11月13日 (火)

まったけ Mattake

「松茸」の発音で、どの地域の出身なのかだいたいわかります。
関東の人はたいてい「まつたけ」。すなわち "つ" が大きいです。
これに対して関西の人は「まったけ」。小さな "っ" です。そしてもちろん私は「まったけ」と発音します。なので、ここでは「まったけ」と表記することにします。
_dsc_0508
 まったけはもともと関西が本場。昔から京都の丹波まったけが最上とされて来ました。前にもブログに書きましたが、私の母は丹波の北の方の出身。戦時中はそちらの方へ疎開していましたので、母の話を聞くと、秋には恐ろしく大量のまったけが出回っていたようです。戦争が終わっても昭和40年代前半までこのような状態が続き、昭和33年生まれの私もまったけが豊富だった時代の記憶がかすかに残っています。。。

 母いわく・・・
・秋になると、子供のおやつは干しまったけ。
・まったけの笠の部分は料理に使い、柄の部分は新聞紙の上に広げて干しまったけにする。干しまったけは、チューインガムのようにそのままくちゃくちゃ噛むとおいしい。
・まったけは綾部駅に集まり、そこから貨物列車で京都や大阪に運ばれていた。近くには軍港の舞鶴。ある時、ここが空襲を受け、列車が動かなくなった。綾部駅に集まったまったけは腐り始め、猛烈なにおい。。。
・現在では主流の土瓶蒸しなど、見たことも聞いたこともない。そのまま焼く・まったけご飯・まったけうどん・すき焼き・まったけフライなどが主な調理方法。
・まったけご飯の美味しい作り方は、まず薄味のかやくご飯を作る。その一方で、まったけを手で縦に細かく裂く。まったけの量が多いときには酒とだし汁を混ぜたものに浸しておく。そしてかやくご飯が炊き上がり、蒸らす段階でぱっとフタを開け、サッと裂いたまったけを入れて蒸らす。まったけの量はとにかくたっぷり。。。
・すき焼きは、牛肉を買いに行くと、肉屋がおまけにまったけをくれた。
・まったけ山に入ると、いやというほど生えていた。それも20~30本が列になってぎっしりと生えている。大きいものは高さ・直径ともに8寸くらい。(1寸=3.03cm) 母は和裁をするので、尺貫法の人間でした。。。

_dsc_0509
 時は流れ、まったけが採れなくなり、恐ろしいほどの高値になります。丹波の草深い田舎にも、まったけのシーズンにはまったけ山の入り口に警備のパトカーが目を光らせる時代になったようです。そしてまったけの産地も国内では広島や長野、岩手といった地域、海外では朝鮮半島、中国、ブータン、トルコ、カナダなど、国際色豊かな状態になってしまいました。養殖も試みられているようですが、まったけは生きたアカマツの根にしか寄生せず、椎茸のようなわけにはいきません。

 なんで関西人はまったけを好むのでしょうか?理屈抜きに美味しいんです。やめられません。止まりません。無くても生きていけますが、無いと非常に寂しくなる食材です。

 昭和25年。まったけが豊富だった頃の母、17歳です。ずいぶん可愛いと思う私は、かなりマザコン???

P1120034

|

« 蝶ネクタイ(4) Butterfly tie(4) | トップページ | 青い海 Blue sea »

市場」カテゴリの記事

飲み物・食べ物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/584080/55878733

この記事へのトラックバック一覧です: まったけ Mattake:

« 蝶ネクタイ(4) Butterfly tie(4) | トップページ | 青い海 Blue sea »