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2014年1月18日 (土)

カプサイシン Capsaicin

 世の中にはずいぶん辛いものを好む人がいます。カレー店に入ると、3倍・5倍・10倍・・・などと倍率が表示してあるカレーを見かけることもしばしば。麻薬のように習慣性があるんでしょうか? 次第にエスカレートしていく人も多いようです。

 私も七味唐辛子などはしばしば使います。よく使うのはうどん・温そば・豚汁や湯豆腐です。もっとも焼き鳥や煮物、漬け物、普通の味噌汁には使いませんので、そんなに多用する方ではありません。

 七味唐辛子には、唐辛子以外に次のような副成分が加えられています。地域や製造所によって含まれている副成分が異なります。

  ・芥子(ケシの実)
  ・陳皮(チンピ・みかんの皮)
  ・胡麻
  ・山椒
  ・麻の実(おのみ)
  ・紫蘇
  ・海苔
  ・青海苔
  ・生姜
  ・菜種(なたね)

 余談になりますが、この中の麻の実が海外で問題になります。麻はいわゆる大麻の種子です。オランダのように大麻に寛容な国でもこういったものは厳格に場所や顧客を区別した店で売られており、日本のように子供でも買えるという状態ではありません。このため日本国内用の七味唐辛子をお土産用に海外に持ち出す場合、発覚すると没収・罰金・拘束という法的処分を受ける可能性があるため、注意が必要です。

 日本でよく目にするトウガラシは、七味や一味の他に鷹の爪があります。「鷹の爪」というのはトウガラシの品種名で、日本では一番辛いとされ、鷹の爪を粉末にしたものを一味唐辛子と呼ばれます。

<鷹の爪>

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 トウガラシ属は中南米原産とされ、世界中に数十種が分布し、栽培品種は数百を超えます。その辛味成分であるカプサイシンはトウガラシ属の学名 Capsicum から取ったもので、英語のカプセルなどと語源は同じです。

 トウガラシはなぜこんなに辛い成分を果実の中に蓄えるんでしょうか?それは、動物がカプサイシンに敏感なのに対して、鳥類は辛味をあまり感じないからだと言われています。鳥は飛ぶことが出来るので、より遠くまで種子を運んでくれます。

 トウガラシの辛味成分の量は「スコヴィル値」という数値が使われます。
    品名            スコヴィル値
   ピーマン             0
   ペペロンチーニ・ペッパー  100~500
   タバスコ             2500~5000
  
   ハラペーニョ          2500~8000
   一般的な催涙スプレー   1万5000~9万
   鷹の爪             4万~5万
   ブリッキーヌ(タイ最辛種)  5万~10万
   最も強力な催涙スプレー  18万
   ハバネロ(永らく世界最辛とされていた) 10万~35万
   ブート・ジョロキア(現在の世界最辛種) 100万
 
   純粋なカプサイシン     1600万

 というわけで日本の鷹の爪もなかなか健闘していますが、世界最辛種と比べると雲泥の差があります。もっとも日本の場合、味付け・香りつけに少し添える程度なんですが、タイなどではサラダにまるで野菜のように大量に入っていたりします(@_@;) 従って、一人当たりの消費量は全く違います・・・。ちなみに永らくの間、世界最辛種の座に君臨していたハバネロは、2007年にその座を北インドからバングラデシュにかけて栽培される「ブート・ジョロキア」という品種に奪われました。このブート・ジョロキアの辛さは暴力的です。収穫や調理の際には、素手で触るのはもってのほか。ゴム手袋・マスク・ゴーグルが必須だそうです。。。
 しかし世の中には上には上があるもので・・・2011年になって新たな品種が出てきました。その名は「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」という品種。スコヴィル値は146万。これは2011年現在でのギネス記録です。。。半径50cm以内に近づくと皮膚がピリピリし、防護服なしでは収穫や調理が出来ないというシロモノだそうです・・・(@_@;)(@_@;)(@_@;)

<トウガラシの花>

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