2017年4月25日 (火)

いつ来たか?(5) When does they come to?(5)

 このシリーズも今回で5回目。これでおしまいにしたいと思います。最終回は糖度を必要とする甘い野菜。「果実的野菜」とも呼ばれます。。。

<スイカ>
 スイカの原産地は、何とアフリカです。紀元前5000年頃にはすでに南アフリカで栽培されていました。紀元前1000年頃にはエジプトでも栽培がおこなわれています。10世紀には中国に伝わり、日本には16世紀頃に渡来したといわれています。世界的に見ると中国の生産量が圧倒的に多く、全世界のスイカの2/3が中国で生産されています(@_@) また、イランやトルコの生産量が多いのも特徴的です。。。

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<メロン>
 東アフリカ~中近東が原産地です。古代エジプトや古代ギリシアではすでに栽培されていましたが、寒さが苦手な作物のためヨーロッパ全域に広まったのは14~16世紀以降です。日本で温室メロンの生産が始まったのは大正時代からですが、実はあの「マクワウリ」もメロンの仲間。マクワウリは少なくとも弥生時代には日本で栽培されており、各地の遺跡や土器からマクワウリの種子が見つかっています。。。

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<トマト>
 南米アンデス山脈の高地が原産地です。インカ帝国ではすでに栽培されていました。大航海時代の16世紀にはヨームッパに伝わりましたが、果実が真紅のため有毒植物と思われ、最初はなかなか普及しませんでした。ヨーロッパで広く食用にされ始めたのは18世紀ですので、意外と新しい野菜です。日本へ渡来したのは17世紀頃ですが、当時は観賞用でした。食用として栽培されるようになったのは明治時代以降、一般家庭に普及したのは第二次世界大戦以降です。。。

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<イチゴ>
 野生のイチゴはヨーロッパやアジアにも広く分布し、石器時代から食べられていました。ところが現代のようなイチゴが栽培され始めたのは200年ほど前のことです。北アメリカや南アメリカの品種が交雑したものが起源となります。日本に伝わったのもかなり新しく、江戸時代の終わり頃に一旦伝わりましたがその時には定着せず、明治32年頃にフランスの品種が導入されたのがスタートです。。。

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<パッションフルーツ>
 パッションフルーツは野菜と果物の境界線上にある作物です。日本名はクダモノトケイソウ(果物時計草)です。ブラジル原産で17世紀以降に世界に広まりました。パッション=情熱という意味ではなく、キリストの受難を意味します。花の形がキリストが十字架にかけられた姿に似ていることから名付けられました。日本では明治時代に導入され、沖縄や奄美諸島で栽培されます。。。

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 というわけで、これでおしまいです…(^_^;)








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2017年4月22日 (土)

いつ来たか?(4) When does they come to?(4)

 西洋料理や中華料理に欠かせない野菜はいつ来たんでしょうか?

<キャベツ>
 この野菜はすっかり日本に定着した感があります。豚カツ定食などは立派に和食です。さて、キャベツなんですが、原産地はギリシヤやイタリアなどヨーッパの大西洋・地中海沿岸地域と言われています。古代ギリシヤや古代ローマ時代にはすでに栽培されていたようですが、当時は丸く結球するものではなくケールのような形態でした。結球する品種が出現したのは12~13世紀頃です。日本へは江戸時代に伝わりましたが、広く栽培されるようになったのは明治時代。さらに一般家庭に普及したのは第二次世界大戦以降です。。。


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<レタス>
 レタスもキャベツと同様、丸く結球するタイプは比較的新しいものです。ところがキャベツと違って日本に渡来したのは非常に古く、奈良時代の書物にすでに記載が見られます。地中海沿岸から西アジアを原産地としますので、シルクロードを伝わって来たものと考えられます。結球タイプの丸いレタスは江戸時代末期に欧米から渡来し、明治時代以降に栽培が始まりました。当初は加熱調理されていましたが、現在のようにサラダの主役となったのはやはり第二次世界大戦以降です。

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<ピーマン>
 ご存知の方も多いんですが、ピーマンはトウガラシと植物学的には同じ種類です。カプサイシンの多い品種はトウガラシとなり、カプサイシンのほとんどない甘味種がピーマンやパプリカ、シシトウになっていきました。いずれも熱帯アメリカが原産地で、大航海時代にコロンブスがヨーロッパにもたらし、辛味種のトウガラシはすでに16世紀に日本へ渡来して江戸時代には普及しています。一方、甘味種のピーマンは明治時代になってから伝わり、一般家庭に普及したのは第二次世界大戦以降です。。。


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<ニンニク>
 イタリア料理や中華料理に欠かせないニンニクはタジキスタンやウズベキスタンなど中央アジアが原産と考えられています。ヨーロッパでは古代ローマ時代にすでに労働者や兵士のスタミナ源として支給されていました。中国に伝わったのも早く、紀元前には伝わっていたようです。日本へもすでに8~9世紀頃に渡来していたようです。ただし日本では長らく薬用として使われ、料理にはほとんど用いられませんでした。家庭で調理されるようになったのは第二次世界大戦以降です。。。


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<ブロッコリー>
 ブロッコリーは植物学的にはキャベツと同一種であり、キャベツと同様に地中海沿岸が原産地です。古代ローマではすでに食用にされていましたが、ヨーロッパ全体に広まったのは17世紀頃と言われています。日本に渡来したのは明治時代ですが、当初はあまり普及せず、急速に広まったのは1980年代になってからです。。。


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<ズッキーニ>
 イタリア料理やフランス料理に欠かせないズッキーニは、姿形はキュウリに似ていますが、カボチャの仲間です。このため、その歴史はほぼカボチャと同じです。原産地は北アメリカ南部で、16世紀頃にヨーロッパに伝わり、イタリアで選抜・改良されたものが定着したのは19世紀後半なので、かなり新しい野菜です。日本でも歴史は浅く、普及し始めたのは1980年頃からです。。。


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<チンゲンサイ>
 1972年は日中国交回復の年です。この時に中国ブームが起こり、いろいろな中国野菜が日本に入ってきましたが、チンゲンサイはその中でも最も日本人の好みに合い、人気となりました。中国の華中・華南地域が原産地とされていますが、アブラナ科葉菜類はもともと地中海沿岸地方が起源で、中国に伝わってから改良されたものです。。。


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 というわけで、様々な野菜の来歴を知るのもなかなか興味深いものではないかと思います。意外と古い時代に日本に伝来した野菜も多いことに驚かされます。そんな古代の時代から、人の往来は盛んだったんですね…(^_^;)

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2017年4月15日 (土)

いつ来たか?(3) When does they come to?(3)

 和食に欠かせない野菜がいつ来たのか???その第3弾です。。。

<ユウガオ(かんぴょうの原料)>
 ユウガオは特殊な作物です。国内では栃木県が大産地で、ほぼすべて干瓢(かんぴょう)に加工されます。果実の皮をむくように細長く削り、乾燥させると干瓢となります。言わずと知れた干瓢巻きの材料です。。。
 ユウガオそのものはインド・北アフリカを原産地とするウリ科植物で、平安時代にはすでな伝来し、枕草子や源氏物語の中にも記載されています。古くは滋賀県水口町(旧東海道五十番水口宿)が有名だったんですが、正徳元年(1711年)に水口藩主・鳥居忠英が下野国(現在の栃木県)に国替えになった際、その種子と栽培法を伝えたそうです。。。

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<トウガン>
 ウリ科作物には非常に来歴の古いものが多く、トウガンも例外ではありません。インドが原産と言われ、3世紀頃に中国に伝わり、5世紀頃にはすでに日本に伝わっています。奈良時代の正倉院文書にはすでに「冬瓜」「鴨瓜」の記載が見られます。収穫時期は夏場ですが、冬の寒い時期まで貯蔵できるので、「冬瓜(トウガン)」と呼ばれるようになったようですが、関西では「かもうり」、沖縄では「しぶい」と呼ばれています。。。

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<エンドウマメ>
 エンドウは大きく分けて、さやごと食用にする「サヤエンドウ」、未熟な豆を利用する「実えんどう」、完熟した豆を乾燥させて利用する「えんどう」の3つがあります。このため古くは穀物に分類されていました。原産地は中央アジアから中近東、地中海沿岸にかけての地域と考えられています。数千年前から存在し、古代ローマや古代ギリシアでも栽培され、エジプトのツタンカーメンの墓からも出土しています。その後、インドや中国を経由して日本へ伝わったのは8~10世紀頃と言われており、平安時代の文献にはすでに記載があります。当初は穀物として利用されていましたが、江戸時代頃からサヤエンドウを食用とするようになりました。花はツートンカラーのものと白色のものがあります。。。

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<シュンギク>
 シュンギクはトルコやギリシアなど地中海沿岸地方が原産地とされています。ただし欧米では観賞用として用いられ、野菜として利用し始めたのは中国だそうです。現在でも食用としているのは中国や日本、東南アジアの一部だけです。日本では鍋物に欠かせない野菜で、標準的には「シュンギク」と呼ばれますが、関西では「キクナ」と呼ばれます。日本に渡来した時期ははっきりとは判っていません。というのは、日本国内にはヨメナなど食用に出来るキク科の野草が多く、「春菊」と記載されていても実際にはどの種類なのかはっきりしないという事情があります。ただ、少なくとも室町時代には伝わっていたようで、江戸時代の「農業全書」や「菜譜」には栽培方法が記載されています。花はツートンカラーまたは黄色の鮮やかな色彩で、非常に美しく、花壇などに植えるとよく映えます。。。


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<お茶>
 最後は野菜ではありませんが、やはりお茶でしょう。お茶の来歴は歴史の教科書にも記載されており、非常に有名です。紀元前2700年頃にはすでに中国で利用されていたようです。奈良・平安時代の遣唐使や留学僧によってもたらされ、日本茶の喫茶に関する最初の記述は平安初期(715年)の「日本後記」とされています。。。

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 というわけで、随分ふるいものも多いようです。西洋料理や中華料理に使う野菜はどうなんでしょうか?そのうちこれらの野菜も特集してみたいと思います。。。









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2017年4月11日 (火)

いつ来たか?(2) When does they come to?(2)

 前回は和食に欠かせない野菜がいつ頃日本に伝来したのかをアップしましたが、その第2弾です。。。

<ホウレンソウ>
 ホウレンソウは雄株と雌株がありますが、花が咲くまでは区別できません。なので、あなたが食べたホウレンソウが男の子か女の子かは、判らないんです…(^_^;) この野菜はニンジンとよく似た伝来のしかたをしています。すなわち、原産地はアフガニスタンやトルコ、イランといった西アジア地域。そこから中国へ伝わったものは「東洋種」、ヨーロッパへ伝わったものは「西洋種」へと発展しました。西洋種は11世紀頃にスペインで栽培が始まり、16世紀にはヨーロッパ中に広まります。一方、東洋種は7世紀頃に中国に伝わり、日本に伝来したのは16世紀頃と言われています。日本に西洋種がやって来たのは明治時代に入ってからですが、クセのある味が当時の日本人には好まれませんでした。現在一般的に出回っているホウレンソウは、東洋種と西洋種を掛け合わせた交配種です。。。

雄株に咲く雄花

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雌株に咲く雌花

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<コマツナ>
 この仲間は複雑です。いわゆる「ツケナ」の一種なんですが、コマツナ・ミズナ・チンゲンサイ・ノザワナなど、多くのアブラナ科野菜と植物学上は同一種です。中国から入ったカブの一種をもとに交雑・改良して江戸時代中期に誕生したものと推測されており、現在の東京都江戸川区の葛西、小松川地域で栽培されていたので、「小松菜」の名が付いたようです。
関東では盛んに栽培されていましたが、全国に普及したのはここ20年くらいのことです。私の幼少時、関西にはコマツナは存在せず、「シロナ」というハクサイと紛らわしい名前のものが一般的でした。全国的にも「○○菜」と称する葉菜類が数多く存在しますが、いずれも栽培面積が縮小しつつあります。こういったものは地方の個性。ぜひ残してほしいものです。。。

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<レンコン>
 ハスの根、すなわち「蓮根」です。食用にする品種は白花が多いんですが、手持ちの写真がピンクのものしかないので、それをアップします。。。この野菜は非常に起源が古く、原産地は中国・エジプト・インドなど諸説ありますが、はっきりしていません。日本への渡来時期も、弥生時代にはすでに存在していたというのは驚きです・・・(@_@)

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<ナス>
 これも古い野菜です。原産地はインド東部と言われています。シルクロードを通じて東西に伝わり、中国に伝来したのはなんと紀元前5世紀頃。ヨーロッパへはだいぶ遅れて13世紀頃と言われています。ナスも日本にいつ頃来たのか、はっきりとは判っていません。正倉院文書には天平六年(734年)に「茄子」の記載がありますので、少なくとも奈良時代にはすでに栽培されていました。。。

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<シシトウ>
 逆に本種はかなり新しい野菜です。トウガラシやピーマンの仲間はすべて15世紀にコロンブスが中南米からスペインにもたらしたものが起源で、その後全世界へ広まっていくます。日本へもすでに16世紀には辛みのあるトウガラシが伝来しており、江戸時代には栽培されていました。明治時代には欧米から甘味種が導入されましたが、しばらくは定着せず、一般に広まったのは第二次世界大戦以降です。。。

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<キュウリ>
 和洋いずれにも使われる野菜で、その起源も比較的古いものです。原産地はインド北部からネパールにかけてのヒマラヤ山麓。インドでは少なくとも3000年以上前から栽培されています。ヨーロッパへ伝わったのは14世紀頃。中国を経て日本へ伝わったのはそれよりも早く、10世紀頃とされていますが、広く栽培されるようになったのは江戸時代からです。

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 野菜の伝来時期のお話。なかなか面白いシリーズなので、もう少し続けてみましょうか。。。




 

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2017年4月 8日 (土)

いつ来たか? When does they come to?

 前回は日本原産の野菜の花をアップしました。フキ・ミツバ・ウド・ワサビ・アシタバ・セリの6種類。。。では、現代の日本食に欠かせない様々な野菜はいつ頃日本にやって来たんでしょうか? そんな観点から野菜の花を眺めてみましょう。。。

<ダイコン>
 代表的な日本の野菜。それはやはりダイコンでしょう。スーパーなどでよく見かける青首大根・関西の聖護院大根・地方野菜の桜島大根や三浦大根・小さいはつか大根などなど・・・品種も非常に豊富です。ダイコンの原産地は地中海沿岸・中央アジア・中国などとされています。紀元前3000~2000年頃にはエジプトで食用とされ、紀元前500年頃には中国でも栽培されていたようです。日本へは中国・朝鮮半島から伝わったとされていますが、古事記に記載があることから、奈良時代(西暦700年頃)にはすでに伝わっていたようです。。。

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<ハクサイ>
 地中海沿岸が原産地なんですが、いわゆる「菜の花」です。ハクサイとして発達したのは中国。しかも丸く結球するようになったのは16~18世紀頃といわれています。日本に渡来したのは19世紀半ばの江戸時代末期のこと。最初は結球させるのが難しく、かなり試行錯誤があったようです。その後安定して結球する品種が育成され、一気に広まったのは大正時代~昭和初期のことですので、意外と新しい野菜です。。。

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<ゴボウ>
 ユーラシア大陸北部が原産地といわれ、ヨーロッパ~シベリア・中国東北部の広範囲に野生種が分布し、中国では野生種を薬用としたようですが、メインの食材として使うのは日本のみです。この植物、日本への伝来時期がはっきりしていません。一説には縄文時代だと言われています。当初は薬用だと思われますが、平安時代後期にはすでに食用にされていたとの事ですので、非常に歴史のある野菜です。。。

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<ニンジン>
 原産地は中央アジアのアフガニスタンです。ニンジンの日本への来歴は2つのルートがあります。一つはアフガニスタンからシルクロードを経由して12~13世紀頃に中国へ入り、その後日本へ伝わったもの。伝来時期は明らかではありませんが、西暦1600年台の書物には記載がありますので、少なくとも江戸時代初期には伝わっていたようです。このルートで伝来したものが東洋系ニンジンで、現在では金時にんじん(京にんじん)と呼ばれ、非常に鮮やかな朱色の根をしています。。。
 いっぽう、アフガニスタンからヨーロッパに伝わり、17~18世紀頃にオランダで作り出されたオレンジ色の品種が西洋ニンジンです。この系統は江戸時代後期に日本にももたらされ、明治時代以降に普及して現在では主流となっています。ただし、私が生まれ育った昭和30年代の関西地方では金時にんじんが主流で、オレンジ色のものはわざわざ「洋ニンジン」と呼んでいました。そしてカレーライスなどにも金時にんじんが使われていたのを思い出します。。。

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<ネギ>
 ネギは大きく分けて白ねぎと青ねぎがあり、東日本では前者、西日本では後者が主流になっています。どちらも食べる部分は「葉」です。白ねぎは土を寄せて日に当たらないようにして葉を白くするという、特殊な栽培方法を用います。ネギの原産地は中国西部~西シベリア南部のアルタイ地方といわれています。中国の古い書物にはすでに6世紀頃にその栽培方法が記されているそうです。日本へ伝わったのもかなり早い時期で、日本書紀(720年)にはすでにその名前が出てきます。。。

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 和食に欠かせない野菜も、モノによって随分伝来時期が違います。ハクサイが新しい野菜だというのは意外なんですが、結球する野菜は栽培するのにテクニックが必要。。。ということですね(^_^;)




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2017年4月 4日 (火)

日本原産 Japan original

 問題です。以下の6種類の野菜の共通点を述べなさい。
   ①フキ
   ②ミツバ
   ③ウド
   ④ワサビ
   ⑤アシタバ
   ⑥セリ

 正解は、これらは「日本原産の野菜」なんです。すなわち、国内に野生種が存在し、その野生種から栽培が始まり、日本以外ではそのような事例がありません。一部の作物、ジネンジョ・サンショウ・ミョウガ・・・なども日本原産とされる場合がありますが、少し微妙です。。。

 たまたまなんですが、これら6種類の日本原産の野菜の花の写真をストックしていますので、ちょっとご紹介しましょう。。。

<フキ>
 いわずと知れた「フキノトウ」です。もっとも、つぼみを食用にするのは雪解けの頃のつぼみの状態であり、花が満開の頃には、かなり青臭くなります。フキはよく育った葉柄が食用とされ、各地の山野に普通に見られます。特に北海道などでは林道脇に巨大なフキの葉が群生しているのをよく見かけます。。。

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<ミツバ>
 登山道の日陰の湿地に時折見かけますが、それがミツバであることに気付く人はほとんどいません。非常に可憐で、はかなげな花です。。。

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<ウド>
 これも山地には各所に生えています。野生のものは「山うど」と呼ばれ、山菜として扱われます。花は晩夏の頃に咲き、日当たりのよい高原などに群生していますが、ちょっと線香花火のような雰囲気です。。。

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<ワサビ>
 最もよく知られた日本原産の野菜で、「Wasabi」の呼び名で世界中に通用します。その昔、九州のとある山中で天然ワサビの群落を見つけたことがありましたが、天然物はなかなかの貴重品。今でも生えているのでしょうか。。。

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<アシタバ>
 日本原産の野菜の中では最も知名度が低いんですが、房総半島~紀伊半島の海岸沿いや伊豆諸島に自生し、特に伊豆諸島では野菜として通年販売されます。「今日、葉を摘んでも、明日には芽が出る」という強靭さ・生育の早さを持つため、この名が付いたそうです。。。

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<セリ>
 春の七草のひとつでもありますが、各地の湿地によく見かけます。若葉は香りが良く、おひたしなどに向きます。。。

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 ところで先月、東北地方へ行く機会がありました。「芹鍋」なるものをいただいたんですが、なかなかヘルシーで美味でした。もともと私は関西人なので、芹鍋は初体験です。炊き上がり時間を見計らって葉・茎・根に分けて盛り付けてあるのが、なかなか気が利いていて良かったです。。。

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 こんな感じです・・・(^_^;)

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 豆腐・鶏・ねぎも入り、春の香りを楽しめます・・・(^^)v

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 それにしても大きなお猪口…(@_@) まるまる一合入ってしまいます。。。

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2016年11月26日 (土)

野生化 Come back to the Nature

 野菜の中にはわりとひ弱なものが多いんですが、その一方で放っておくと野生に戻ってしまう、なかなか逞しいものもあります。そんな逞しい野菜をご紹介しましょう。。。

 よく見かけるのはクレソンです。いわゆる「ステーキの友」といった存在なんですが、これがなかなか生命力が強くて、あちこちの小河川に自生しています。これは今年の2月、ある公園でカワセミを見かけたんですが、よく見るとクレソンがたくさん生えていました(@_@)

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 同じくクレソンなんですが、ちょっと信じられないくらい旺盛な生育で、1メートル近くまで伸びているものもあります。これは高知県で撮影したものです。。。

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 そして次は、一見似ているんですが全く違う野菜。「セリ」です。これは石垣島の水路で見つけたものです。もともとセリは野生のものが多いので、こんなふうに生えていても、そんなに違和感はありません。。。

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 最後にお見せするのは、これも石垣島で発見した見事なクウシンサイの群落です。道路上にまでつるを伸ばし、繁茂しています。アサガオのような白い花もたくさん咲いています。。。


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 こういった作物の他にナノハナやダイコンなども野生に戻りつつあるものが各地で多数見られます。やはり放置しておくとだんだん逞しくなっていくんですね・・・(^_^;)

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2016年10月11日 (火)

エディブルフラワー Edible flower

 ここのところ、このブログは雑学大特集のようになってしまってます…(^_^;) まあ、それもいいかと思ってます。。。

 というわけで、今回も雑学。「エディブルフラワー」という言葉をご存知でしょうか?植物の花を食材として用いること、また、食用に供される花のことをこのように呼びます。広い意味ではブロッコリーやカリフラワーもこの範疇に入りますし、ハーブ類の中には花を用いるものも多く見られます。

 最近では、サラダの色や見掛けに変化をつけるため、食用の花を添えることが一種の流行のようになっています。よく使われるのはキンギョソウなどで、いろんな色彩のものがあるため、サラダがカラフルになります。こういった食用に供される花は愛知県の豊橋市で多く作られ、日本で消費される大半が豊橋産です。。。

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 ところが花を食べる文化は、実は日本の方が西洋よりもはるかに多彩で進んでいます。よく見かけるのはこれ。。。刺身に添えられた食葉菊と穂じそです。食葉菊は安物の刺身をスーパーで買うとプラスチックのイミテーションがついてくることもあるんですが、私が単身赴任していた島根県のスーパーでは、ほぼ100%本物の食葉菊を使っていました。まじめな県民性なのだと思います。これらの刺身のつまも生産地がすごく限定され、食用菊は愛知・山形・福井・青森などの各県、穂じそは実に98%が愛知、その他沖縄や茨城などで少数が作られています。どうも洋風・和風にかかわらず、食用にする花は圧倒的に愛知県産が多いようです・・・( ..)φ

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 さて、これは菜の花です。「菜花(なばな)」と称してつぼみの状態のものがスーパーなどでもよく売られており、おひたしにすると美味しく、ちょっと風雅な和食には欠かせない食材です。この食材は三重県がトップの生産量を誇っています。。。


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 高級料亭などで時折出てくるのが、「花きゅうり」です。キュウリの雌花なんですが、すでに小さいキュウリが付いています。昔から日本は初物を珍重しましたが、その流れなんでしょうか?こういったものも珍重されるようです。。。花きゅうりは統計がないため、どこの生産量が多いのかはわかりません。

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 ワサビの花です。2月~3月にかけて早春に咲きますが、ワサビの産地に行くと「花わさび」として売られており、独特の新鮮な香りと辛みがあります。ワサビは静岡・長野の生産量が圧倒的に多く、3位の島根になると、かなり生産量は少なくなります。。。


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 そして日本人ならこれを忘れてはなりません。フキノトウです。ふき味噌や天ぷらにすることが多いんですが、早春の風物詩として貴重な食材です。。。

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 これは異色のエディブルフラワー。ドラゴンフルーツの花です。南国の果実なんですが、20センチもある巨大な花も、チャンプルにして食べられます。これは当然、沖縄が生産量1位です。。。

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 というわけで、「エディブルフラワー」などというハイカラな名前まで付けられて、いかにも新しい食文化のようにもてはやされていますが、私たちの国は昔からこのような文化が浸透していたことを忘れてはなりません。。。(*^^)v

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2016年9月 3日 (土)

想像力 Imagination

 この花火のような花は、何の花でしょうか? 正解はウドの花です。栽培されているものは光が当たらないムロの中で軟白栽培をしますが、山の中に自生しているものは青々としており、「山うど」と呼ばれて山菜として珍重されます。春の新芽を食べるものなんですが、その後大きく成長し、盛夏期にはこんな花を咲かせます。。。想像力豊かな人であっても、なかなかこういった様子を春の頃に想像することはできません…(^_^;)

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 これも何となく花火のような花です。。。タラノキの花なんですが、天ぷらにする新芽の頃と違ってかなり豪快に葉が伸び、しかも葉までトゲだらけとなります…(@_@) この山菜もまた、夏の様子を想像するには、かなりの想像力が必要です。。。

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 食用にする植物の中には、なかなか花が咲いている姿を想像しずらいものが多いです。こういったものに親しみを持ってもらうためにも、花の写真を出来るだけ撮っておき、いろいろな機会にご紹介するのも、いいかもわかりませんね…(^_^;)

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2016年7月12日 (火)

アスパラガス物語 The asparagus story

 私が幼少の頃には、今のように生のアスパラガスが出回るということは、まずありえませんでした。時折見かけたのは、缶詰の白いアスパラガス。あまり美味しくないシロモノでした。。。

 いつの頃からでしょうか?緑色の新鮮なアスパラガスが店頭に並び、普通に食べることが出来るようになりました。ひとえに生産者の方々の努力の賜物だと思います。

 ところで、アスパラガスを作っているところを見たことがある人はどのくらいいるのでしょうか?アスパラガス畑を見て、それと分かる人は、なかなかのプロかも知れません。

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 アスパラガスは基本的にはタケノコを想像してもらえればいいと思います。土の中から新芽が顔を出し、これをいち早く収穫します。そのまま放っておくと大きく成長し、食用には適さなくなります。

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 基本的に春~夏に土中から出た新芽を収穫し、夏以降は株を大きく育てることに専念し、地下茎に栄養分を蓄えます。翌年の早春から、再び新芽が顔を出し、これを収穫するということを10年くらいの間、繰り返します。アスパラガスの葉は非常に細かくて繊細なため、大きく育った畑はこんなふうになります。このため、これをアスパラガス畑だと気が付くことは、一般の人ではなかなか難しいと思います。

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 アスパラガスの花は非常に小さく、繊細です。こんな花が細い枝に無数に咲きます。。。

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 このため、小さな丸い果実がたくさん出来ます。。。

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 いかがでしょうか?ちょっと個性的なアスパラガス物語でした…(^^♪






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